ぎんたまと私
忘れもしない。あれは空知先生が“宇宙一バカ”と称した中学2年の冬頃だった。
「くっくっ……っぷ」
しんとした教室に響く声。
お前は中二病か?とツッコミたくなるような笑い方の主は隣の席のオタク君。
真面目に授業を聞いていた自称優等生の私にできることは、お前は中二病か?と目で訴えながら顔をしかめることだけである。
(だってこれ…!やばい)
小声で訴えながら机の下で読んでいたあるものを差し出してくる中二病オタク君。
真面目な私は机の下で読んでいたブラックジャックを机に片付け、彼の差し出してきた漫画に目を落とした。
「私 昔ペット飼ってたことアル」
「定春一号」
「ごっさ可愛かった定春一号 私もごっさ可愛がったネ」
「定春一号外で飼ってたんだけど ある日 私 どーしても一緒に寝たくて 親に内緒で抱いて寝むったネ」
「そしたら思いの外寝苦しくて 悪夢見たヨ」
「散々うなされて起きたら定春…」
「カッチコッチになってたアル」
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リアクションに戸惑う私
未だに中二病をわずらってる隣人
これが銀魂と私の出会いだった。
当時班で漫画の回し読みが流行ってた。
各々おすすめの漫画を持ってきてみんなで読むという、まあ今わたしが就いている職種的にはぶん殴りたくなる行為であるが、そのようなことをしていた。
私はきっといつか語るだろうが高橋留美子作品が大好きなので らんま1/2 を持っていこうと考えたが、中2の男子にらんまのおっ⚪いはなぁ…と考え、赤ずきんチャチャを持っていった。
そんな中、スポーツ刈りの野球少年が持ってきたのが銀魂であった。
正直なところ、銀魂という作品については知っていた。
なぜなら1年ほど前に家庭教師ヒットマンREBORN!にはまり、ジャンプ作品の名前は知っていたから。
そして、友達とカラオケに行くと誰かしらが必ず「かさなる影」を選曲して「これ銀魂っていうアニメの歌なんだよね~!」と聞いてもいないことを口走っていたから。
さらに、夕飯を食べながらチャンネルを変えていたときに「ムラムラします」と叫んでいて(ムラムラってなんだ???)と気になり一度だけみたアニメが銀魂だと知っていたからだ。
いくらでも知る機会はあったけれど、片足突っ込んだのは間違いなくこのときだ。
まあそれからというものコミカルな掛け合い、かわいくてかっこいいキャラたち、時にささる名言と迷言、空知御大の読みにくいけど読みやすいあとがき?みるみるうちにはまっていった。
当時既に何年かアニメ放送をしていたため、アニメを見るようにもなった。今で言う推しメン沖田総悟の動画をみて「えー声低すぎない?」なんて今の私が聞いたらラリアットかましそうな発言もしていた。
やがてスポーツ刈り野郎とクラスが離れてしまう頃には、周りの友達で「銀魂」と表だっていう人はいなくなった。
自分に残ったのは(銀魂のことを知りたい)という思いのみ…
もしかして
恋
そう。
この頃には銀魂に恋してしまっていたのである。
3年間クラスが同じ子が「え?なに?銀魂はまってんの?私もう読まないからあげるよ~」とはじめ三巻を譲ってくれたことを皮切りに、本格的な銀魂人生がスタートした。
と!見せかけて興味の移ろいやすさがマッハ25の私の興味はなぜかコロコロと移動し続け、漫画は買うけど一回読めば充分という倦怠期に突入する。
そして。
2018年正月!!! (あたり)
銀魂界に出戻りしてきたのである!!!!!!
きっかけはカップリング
カップリングとは……説明するのはめんどいので知らない人はググってください
カップリングについては今度語るとして、まあキャラの関係性に惹かれて戻ってきた。
表面上の理由としては完結すると聞いて戻ってきた。
そして、つい先日最終巻のコミックスが発売された。
銀さんと万事屋になんども笑顔をもらった。勇気をもらった。時には痛みを感じることもあった。
超絶シリアスに突入したときはもうむり、、読めない…と思うこともあったけれど、彼らの生き様から目を離せなかった。
最後まで駆け抜けた銀魂のみんなにお礼をいいたい。
ありがとうきびウンコォォォォォォ!!!
っていうか銀魂のキャラについて語りたかったのに自分語りになりすぎて疲れたので今回は序章にしよう。
っていうか銀魂って漢字で書くのもおこがましいのでひらがなでかわいくぎんたまにするわ。
っていうかひらがなってめっちゃかわいいよね、マイブームひらがなの時期があった私の好きなひらがなランキング
3位 る
2位 な
1位 ぬ
おめでとー!こんぐらっちれーしょん!
ぎんたまと私~序奏とロンドカプリチオーソ~
完